家賃の予算、光熱費、日本との違い、契約前に確認しておきたい点
グアムで賃貸住宅を探している日本人のお客様から、よく聞かれるのが「家賃はいくらぐらいを見ておけばいいですか」という質問です。グアムの賃貸市場は、日本の都市部とは少し事情が異なります。島内には大きな米軍人口があり、基地外の民間住宅を借りる軍人も多いため、長年にわたり米軍関係者の住宅需要とOHA(Overseas Housing Allowance/海外住宅手当)が、特に中~高価格帯の賃料形成に影響してきました。
米軍の住宅手当がグアムの賃貸市場に与える影響
OHAは、海外勤務の米軍人が基地外の民間住宅を借りる際に支給される住宅手当です。米海軍の案内によると、OHAの家賃部分には階級などに応じた上限があり、実際に支払う家賃を基に支給される仕組みになっています。そのため、グアムでは軍人向けとして条件の整った住宅について、OHAの水準を意識した家賃設定が行われることが少なくありません。
これは最近始まった話ではありません。Guam Housing and Urban Renewal Authority(GHURA)の住宅調査でも、軍人世帯は一般世帯より高い家賃帯の住宅を借りる傾向があり、OHAがグアム全体の賃料に影響を与える要因になっていると指摘されています。つまり、グアムの家賃を見るときには、一般的な需要と供給だけではなく、米軍住宅市場の動きも理解しておく必要があります。
コロナ以降、賃料は上昇傾向に
グアムではコロナ禍以降、以前と比べて賃料の高い物件が目立つようになりました。背景には一つの理由だけではなく、住宅供給の不足、建築資材や人件費の上昇、新規住宅を供給するコストの上昇などが重なっています。さらに現在は、沖縄からグアムへの米海兵隊移転を含む米軍再編や関連工事が進み、軍人だけでなく軍関連工事に携わる人たちの住宅需要も市場に加わっています。
2026年にグアム議会へ提出された不動産市場資料でも、グアム特有の要因によってアパート賃料は2021年ごろから上昇したと分析されています。今後も軍関連人口の増加が予定されている一方、住宅供給には限りがあるため、賃貸市場では物件の立地や価格帯によって需給の差がより大きくなる可能性があります。
家賃はいくらぐらいを見ておけばいい?
現在のグアムでは、$1,500前後から$3,000を超える物件まで幅広くあります。家賃が上がれば単純に広くなるというより、エリア、築年数、眺望、建物の管理状態、駐車場、セキュリティなどによって価格差が出ます。物件探しを始める際の大まかな目安は次のとおりです。
| 月額家賃 | 物件のイメージ | 探し方の目安 |
| ~$1,500 | スタジオ、1ベッドルーム、築年数の経ったアパートなど | 家賃を抑えたい単身者向け。エリアや築年数の条件を広げて探す場合も。 |
| 約$2,200 | 1~2ベッドルームのコンドミニアムやアパート、一部戸建て | 単身、カップル、小家族でも検討しやすい価格帯。 |
| 約$2,500 | 2~3ベッドルームのコンドミニアムや戸建て | ファミリー向けを含め、選択肢が広がる価格帯。 |
| $3,000以上 | 広めの3ベッドルーム、戸建て、好立地のコンドミニアムなど | 立地、広さ、眺望、建物設備などを重視する場合の選択肢。 |
※実際の募集条件はエリア、物件の状態、広さ、眺望、駐車場、建物設備などによって異なります。
家賃だけで予算を決めない
グアムで生活を始めてから意外に感じることが多いのが、家賃以外の費用です。特に電気代は、日本から来た方には高く感じられることがあります。一年を通してエアコンを使用するため、部屋の広さ、エアコンの年式や方式、部屋の向きなどで毎月の金額が大きく変わります。
物件を見る際には、家賃だけではなく、水道代が含まれているか、インターネットは別契約か、通勤にどのくらい車を使うかまで考えて、毎月の総額をイメージしておくほうが現実的です。
家賃$2,200の場合の1か月の生活費イメージ
| 項目 | 月額の目安 |
| 家賃 | $2,200 |
| 電気 | $250~$400 |
| 水道・下水 | $50~$100 |
| インターネット | $80~$120 |
| 携帯電話 | $80~$150 |
| 食費 | $600~$900 |
| ガソリン | $150~$250 |
| その他の生活費 | $200~$400 |
| 合計 | 約$3,610~$4,520 |
これは2人程度で暮らす場合を想定した一例です。電気代や食費などは生活スタイルによって大きく変わるため、あくまで予算を考える際の参考として見てください。
駐在の方は途中解約の条件を確認
日本企業の駐在員の場合、契約期間の途中で帰任や転勤が決まることがあります。ただし、会社都合の帰国だからといって自動的に違約金なしで解約できるとは限りません。契約前に、転勤・帰任時のRelease ClauseやEarly Terminationの条項、事前通知期間、Security Depositの扱いなどを確認しておくことが重要です。
台風と車も住まい選びの一部
グアムでは台風シャッター、非常用発電機、貯水設備なども確認しておきたいところです。また、生活の基本が車移動になるため、職場や学校までの距離、朝夕の交通、駐車スペースの台数なども日々の暮らしやすさに大きく影響します。
参考:U.S. Navy / Defense Travel Management OfficeのOHA制度案内、GHURA住宅調査、2026年グアム議会提出の不動産市場資料等。生活費・住居費の表は説明用のモデルケースです。